社会調査まとめ② 量的調査の方法2

 1.調査の方法

 ■配票調査法

 ・調査員が調査対象者に質問紙を配布し、一定期間内に、対象者自身が回答記入する。
 後日調査員が回収。

  メリット

 ・経費がかからない
 ・回収率が高い

 ■集合調査法

 ・調査対象者を一堂に集め、質問紙を配布・説明をし。対象者に記入してもらう。

  メリット

 ・時間と経費が節約できる
 ・確実に本人の回答が得られる
 ・回収率が高い

 ■郵送調査法

 ・調査対象者に質問紙を郵送して記入を依頼し、返送してもらう。

  メリット

 ・広域で多数の対象者を調査する場合には便利であるほか、経費も安価で手軽に実施で
 きる。


 ■個別面接調査法

 ・調査員が調査者の自宅等に訪問し、直接口頭で質問紙どおりに質問し、回答を調査員
 が記入する。

  メリット

 ・対象者本人から回答が得られやすい
 ・調査員が記入するので、誤記入を防ぐことができる

 ■ネット調査

 ・サイトで記入してもらう。

  メリット

 ・入力ミスが少ない
 ・データベース化が容易

2.回収後の作業

 調査票の回収後、集計するための準備として以下のようなものがある。

 ■エディディング


 ・回収された調査票が有効かどうかを確認。回答ミスや記入ミスなどのチェックをする。
 ・回答者の名前の代わりにナンバリングをし、個人情報保護に努める。

 ■コーディング


 ・言葉として収集されたデータ(男、女、20歳など)を便宜上数値に置き換える。
 ・あらかじめ選択肢に数値を割り当てておくことをプレコーティングという。
 ・自由記述など数値化が困難な回答に後で数値を割り当てることをアフターコーディン
  グという。

 ■データ入力


 ・コーディングで割り当てた数値(コード)に基づいて、データとして入力する。
 ・入力ミスがないかを目視検査範囲検査で確認する。

3.測定

 調査で得られたデータを数値で表した変数を、尺度を用いて抽象的な概念を測定する。

 ■名義尺度


 カテゴリー別に用いられる尺度

 ■順序尺度


 大小、優劣、高低などの数値の順序を示す尺度

 ■間隔尺度


 順序尺度のように順序関係があり、その数値の差が等間隔

 ■比例尺度


 数字の等間隔があり、数値の0の値を持つ。
 各データの関係性は以下の通り。

変数を持つ尺度

標本平均

中央値

再頻出

可能な計算

質的データ

名義尺度

不可

不可

無し

順序尺度

不可

上下の比較

量的データ

間隔尺度

加減

比例尺度

加減乗除

4.集計


 データ入力が完了したら、次は集計を行う。

 ■単純集計


 質問で得られたデータの回答頻度を分類すること。
 ・得られた数値や割合を一覧表にまとめたものを度数分布表という。
 ※度数:回答者数

 ■クロス集計


 2変数間の関係を把握するために、性別、年齢などに対する集計結果を交差させ、項目
ごとに全体に占める割合を求めること。
 ・クロス集計表の表側(左側)を独立変数、表頭(上側)を従属変数という。
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