アイリスオーヤマから発売されているコードレス電動ドライバー「JCD28」。コードレスで軽量、ハイパワーと謳われていますが、実際のところどうなのかレビューしていきたいと思います。
・スペック
ブランド | アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) |
製品型番 | JCD28 |
バッテリ | 10.8V/バッテリー1個付 |
電源 | バッテリ駆動 |
電圧 | 10.8 ボルト |
トルク | 28 NM |
バッテリータイプ | リチウムイオン(1時間充電 |
最大回転数 (回転/分) | 1300 毎分回転数 |
充電時間 | 60分 |
重量 | 870g |
トルク調整 | 13段階 |
価格(Amazon) | ¥4,791 |
購入したきっかけ既製品の家具を作ったり、簡単なDIYをするため。一般的な手動ドライバーではDIYをする際に手が痛くなったり、時間がかかるので値段も手軽なこちらを購入しました。
まず見た目ですが、かなりシンプルに仕上がっています。悪く言えばチープですが、値段を考えれば十分だと思います。ボタンを押すところやスイッチ関連の部分が全てオレンジに色分けされているのも良いですね。電動工具に慣れた人だと、そんな色分けは邪魔、と感じるかもしれませんが、工具に慣れていない人や子どもには分かりやすくて良いと思います。
パワーですが、一般的にDIYに用いられるSPF材や杉、パイン材は容易にネジをうつことができます。ただ塗装した材質によっては空回りすることもあります。
で、結論から言いますと、値段等から考えてもオススメできる電動ドライバーかと思います。以下ではより細かいポイントをレビューしていきたいと思います。
どんな製品?
基本スペックは上記の通りですが、以下ではセット内容の詳細を紹介します。
パッケージはハードケースではなく、ハードな段ボールに入っていました。残念ながらケースは付属していませんが、値段が値段なので仕方ないかなと思います。
握った感じですが、しっかりと握れます。あえて言うならもう少しグリップ部分のゴムが欲しかったですね。動作スイッチですが、握り具合いでスピードが調節できます。
上記でも述べましたが、各種スイッチ関連はオレンジに色分けされています。
親指部分は正逆切り替えスイッチです。左を押し込むと逆転、右を押し込むと正転になります。中間にすると動作スイッチが動きません。
正転:ねじを締める・穴をあける 逆点:ねじを緩める
本体上部に回転スピード調整スイッチがあります。1にすると低速、2にすると高速になります。
ちなみにですが、低速は硬いものに穴をときに使います。
トルク調整は13段階あります。数字が低いほどトルクが弱く、高いほど強くなります。
初めての人で気にせず使っている人も多いと思いますが、上手く使うことでより作業を楽にできます。ただどの段階でどの程度トルクがかかっているのか分からないのでこまめに調整して感覚で知っていきましょう。
付属しているビットですが、プラスビット:PH1/PH2×2本/PH3;マイナスビット:4.0/5.0/6.0㎜;六角ビット:H4/H5/H6です。
トルクスビットやポジドライブビットが付属してないのは少し残念ですが、家庭使いする分には十分といった感じです。必要になれば市販のビットを装着することもできます。
動作スイッチを押すことでバッテリ接続部分が光ります。暗い部分での作業は非常に助かります。
実際の使用感と不満点
実際に使っての印象ですが、まず良い点として「最大トルクが28NMある」「重量が軽い」「動作スイッチの握り具合いでスピードが調節できる」です。
最大トルクが28NMもあるので上記で述べた一般的な木材は十分に加工できます。木製の組立家具のネジ締めもバッチリ締まりますし、組み立て式スチール棚のネジ締めにも大活躍です。柔らかい木材にネジを締めるような場合は木材の穴が削れてネジが空回りするようなことありますが、トルク調整やスピード調整があるのでパワフル、スピーディーに作業ができます。重量も軽いので取り回しがしやすく、DIY初心者にも扱いやすいです。
デザインも適度な大きさなので慣れない人でもポジションを安定しやすいと思います。ハイパワーな工具だとどうしても重たくなり、取り回しの点ではイマイチです。なのでそれと比べても、重量、パワー、値段からかなり優秀だと思います。
不満な点ですが、あえてあげるとしたら「ケースがない」「充電コードが細すぎる」「トルク調整が大味」です。
ケースは個人の好みですが、私は欲しかったなと感じます。裸で収納はどこか寂しいですし、わざわざパッケージの段ボールに収めるのも面倒です(アルミケースを買えば良い話ですが)。また、充電コードがかなり細いのでイチイチ段ボールのパッケージに収納すると折れ癖がつく可能性があるので注意が必要です。こうしたことからできる限りケースを用意した方が良いかと思います。
トルクの調整が大味ということですが、13段階あるトルクの差が分かりにくいところです。1段階では空回りしてしまうので次の2段階へ、しかし空回り。3、4、5も空回り6で急に締まるといった感じです。使う材質にもよるのでしょうが、慣れない人が間違ったトルクをかけてしまうとネジ山がつぶれたり空回りしてしまうのでもう少し細かなトルク設定が欲しかったなと感じました。コツとしてはネジ穴にネジを締める場合は5段階からスタートすると良いかと思います。それで空回りするなら徐々に上げていけばネジ山をつぶすことなく締めることができると思います。
といった感想を持ったJCD28ですが、冒頭でも言いましたが非常に使いやすいです。謳い文句でもあるコードレスで軽量、ハイパワーは間違いないです。トルクのとこで少し不安に思うかと思いますが、コツを実践することでそこまで問題視することはないかと思います。興味のある方はぜひチェックしてみてください!
よくある勘違い
私がホームセンターに勤務していた際に、「電動ドライバーを動かすとモーター部分から火花が見える、これは不良品だ」という人がいましたが、火花がでるのは当たり前です。
動画を見ると火花が散っているのが分かると思いますが、電動ドライバーが動く理屈として、カーボンブラシから整流子、そしてコイルの順に電流が流れています。整流子とは、特定の種類の電動機または発電機において回転子と外部回路の間で定期的に電流の方向を交替させる回転電気スイッチのことです。電動機においては電力を回転子の上で最善の場所に印加し、発電機においては同様に電力を取り出します。この過程で火花が出るのです。なので火花がでるのは当たり前なのです。(さすがに火花が大量に飛び出るとなると問題なので、その場合はメーカーに確認しましょう)