社会調査とは
社会調査とは、「特定の社会事象を対象とし、その対象およびそれに関する諸事実を、現地調査を中心として収集し、その整理・分析・総合を通じて、その対象の科学的解明を目指す過程およびその方法」である。
※社会調査はカリキュラム変更により社会福祉調査という名称に変更される。
主な違いとして、①提供されているサービスに対する要求や潜在的ニーズの把握。②課題の予防や解決を目指す。が含まれる。
社会調査の構成要素
調査研究者 |
どのような動機から、何を目的として行うのか。 |
調査対象者 |
誰を対象とするのか。 |
調査技法 |
どのような調査技法を用いて、調査を行うのか。 |
社会調査の種類
量的調査(統計調査) |
比較的多数の対象者からの数値データを観測し量的に把握する方法。 |
質的調査(事例調査) |
実権や観察、フィールドワークなどを用いて、事例を持つ多様な側面を全体的に把握し、質的構造の解明を図る方法。 |
要するに量的調査は数値化できる調査。
質的調査は言葉等を数値化が難しい調査。
統計法の概要
統計法は公的統計の作成及び提供に関して、基本となる事項を定めた法律である。
この統計法は1947年に制定されてから、2007年に60年ぶりに改正された。この改正で重要な点は「行政のための統計」から「社会の情報基盤としての統計」へと位置づけが変わったことである。
さらに2018年にも公的統計の効率的な作成及び調査票情報の活用を図るために改正法が成立した。
2018年の改正ポイント
調査票情報の提供対象の拡大 |
調査票情報の提供対象が、学術研究を行う者等に拡大した。 |
統計委員会の機能強化 |
統計委員会に幹事を置くととした。 |
基幹統計の概要
国勢統計、国民経済計算、行政機関が作成する統計のうち総務大臣が指定する特に重要な統計のことを基幹統計と呼ぶ。
行政機関が行う統計調査は、基幹統計を作成するために行われる①基幹統計調査と②一般統計調査に分けることができる。
2020年現在では基幹統計は53統計ある。基幹統計一覧は以下の通りである。
内 閣 府 (1) | 国民経済計算 |
総 務 省 (14) | 国勢調査、住宅・土地統計、労働力統計、小売物価統計、家計統計、個人企業経済統計、科学技術研究統計、地方公務員給与実態統計etc |
財 務 省 (1) | 法人企業統計 |
国 税 省 (1) | 民間給与実態統計 |
文部科学省 (4) | 学校基本統計法、学校保健統計、学校教員統計、社会教育統計 |
厚 生 労 働 大 臣(9) | 人口動態統計、毎月勤労統計、医療施設統計、国民生活基礎統計etc |
農 林 水 産 省 (7) | 農林業構造統計、作物統計、木材統計、農業経営統計etc |
経 済 産 業 省 (10) | 工業統計、商業統計、商業動態統計、経済産業省生産動態統計etc |
国 土 交 通 省 (9) | 港湾統計、造船造機統計、建築着工統計、自動車輸送統計etc |
国勢統計と国民経済計算の概要
①国勢統計(国勢調査により作成される統計)
・外国籍も対象。
・10年ごとに国勢調査を実施(調査年から5年目には簡易調査を実施)
②国民経済計算
・国民経済の活動状況を表す指標として作成。
・作成基準の変更等を行う場合は、統計委員会の意見を聞く。
・毎年1回は作成する。
NEXT社会調査法まとめ②